オンライン無痛分娩エキスパート対談(第1弾)に登壇

オンライン無痛分娩エキスパート対談(第1弾)に登壇

一般社団法人日本無痛分娩研究機構(JOLAR)の企画として始まった無痛分娩エキスパート対談「無痛分娩を支える医療機器~PCAポンプの使い方あれこれ~」に登壇させていただきました。

佐藤正規先生とは、毎週水曜日に国立成育医療研究センターでお会いしているのですが、このようにしっかりとした形でお話しするのは初めてで、お互いの考えが近しいということが再認識できました。また、この企画はいつもPCAポンプでお世話になっているスミスメディカルジャパン株式会社様オーベクス株式会社様の協賛によって実現できました。学会というステージでこのような対談形式ということはなかなか難しいですが、セミナーの新しい形としても画期的な取り組みだったと思います。

さて、それでは対談の内容に触れていきたいと思います。(詳しくは、実際のこちらをご覧ください。)

Q1. 現在のプロトコールを教えてください。

ここでは、国立成育医療研究センター(以下、成育)のプロトコールとLA Solutions推奨プロトコールを比較しました。鎮痛法では、成育がCSEA、一方LA Solutionsは硬膜外単独でした。このように、初期鎮痛に大きな違いがありました。また、使用する局所麻酔薬は、成育がポプスカインで、LA Solutionsはアナペインでした。

Q2. 現在ご使用のPCAポンプ、またその設定を教えてください。

PCAポンプの設定は、どちらもスミスメディカルジャパン社のCADD-Solisを使って、PCEA+PIEBで管理していました。しかも、全く同じ設定です。(詳しくはこちらでご確認ください。)

Q3. これから無痛分娩を始める施設で準備すべき医療機器は?

これは、安全に関するものをしっかり揃えましょうという内容でした。生体モニターをはじめ、万が一のための麻酔器、除細動器、あるいは静注用脂肪乳剤などの薬品にも言及しています。ただし、ここで強調されたのは、モノではなく、無痛分娩を管理するヒトの目、つまりは態度(スタンス)が一番重要であるというメッセージでした。勉強になります。

Q4. ディスポーザブルタイプの可能性は?

ここでは、オーベクス株式会社の楽々フューザーが登場しました。ディスポーザブルタイプではじめて5mLが15分で投与できる優れものです。また、高容量の持続投与も可能で、医療従事者が少し操作をサポートすれば、世界最先端のCI-PCAのような使い方もできます。少しわかりにくいと思いますが、動画では図を用いながら解説させていただきました。

Q5. 今後、どんなPCAポンプが欲しい?

今の時代、このように未来を考えた場合、AIというキーワードは避けられないと思います。ただ、これも安全性の土台があっての話ですね。

今回の対談では、医療機器の進化によって医療の質や安全性が向上したことは間違いないけれど、それを使う人間がしっかりとしたスタンスを持っていないといけないという根本的な話でまとまったものとなりました。そして、佐藤正規先生との非常に楽しい有意義な時間でもありました。

無痛分娩

オンライン無痛分娩エキスパート対談(第1弾)「無痛分娩を支える医療機器~PCAポンプの使い方あれこれ~」