オンライン無痛分娩エキスパート対談

オンライン無痛分娩エキスパート対談(第2弾)に登壇

産科麻酔界では超有名なトロントマウントサイナイ病院に3年半も臨床留学されていた松田祐典先生(埼玉医科大学総合医療センター)をゲストにお迎えして、一般社団法人日本無痛分娩研究機構(JOLAR)主催の対談企画に登壇させていただきました。

松田祐典STORY

留学準備から実際の留学体験。そして、留学体験で得られたもの。それぞれについて、熱く語っていただきました。特に、臨床留学前に自費で語学留学されたという話には、松田先生の熱意(根性)を感じざるを得ませんでした。カナダで学んで、優れていると感じたもの(特に臨床研究システム)をしっかり日本へ広めたい。そんな目標も生まれた臨床留学だったそうです。そして、カナダには世界中から留学生が集まっているため、各国の産科麻酔(無痛分娩)の現状がわかるのも留学体験の財産だと話されていました。

日本と北米(カナダ)の違い

やはり、医療構造が違い過ぎる点は指摘されていました。その中でも注目したのは、マウントサイナイ病院では症例が多すぎて産科麻酔科医がずっとその無痛分娩を管理できるわけではないということでした。麻酔科医はカテーテルを挿入したら、直ぐに次の患者さんの所へ行かねばならないと。無痛分娩のほとんどの部分は助産師さんがシステマティックに管理しているそうです。そのような経験から日本の現状の鑑みると、日本の助産師さんのきめ細やかさは世界に誇れるもとのことでした。確かに、これは今まで聞いていた話と違い衝撃的で、後日談にはなりますが、YouTubeのコメント欄は炎上していたそうです。

日本の問題点と解決法

やはり、医療構造の違いから北米スタイルの直輸入には無理があるとのコメントでした。「分娩取り扱い施設の集約化の前と後とで時間軸を分けて議論する必要がある」という私の意見と全く同じで嬉しかったです。分娩取り扱い施設の集約化の前では、現状の産婦人科診療所のサポートをいかに行っていくかが重要で、弊社の取り組みを褒めていただきました!一方、分娩取り扱い施設の集約化の後に備えて、産科麻酔科医の育成を進めていかねばならないという考えのようでした。現時点では、日本周産期麻酔科学会がけん引していく領域になるのでしょうか?

最後に、松田先生の野望を控えめに語っていただき、配信は終了しました。

無痛分娩、松田祐典

オンライン無痛分娩エキスパート対談(第2弾)「快適で安全な無痛分娩を目指して」